訪問介護サービスは利用者の生活空間でサービスを提供しますから、支援のためとはいえ他者の私生活に
立ち入ることになります。
常に利用者のプライバシーや個人情報に接しているという意識を忘れないことが重要です。
「利用者に頼まれた」「よかれと思って」ということがよくあると思いますが、迷った時こそ法令や基準
をしっかり確認!
ということで法令に基づいて、『ホームヘルパーがやってはいけないこと』をあらためて確認しました。
◎本人以外の援助となる行為
利用者が使用する居室以外の掃除や来客の対応、利用者以外の家族分の買い物や調理、洗濯など、利用者以外を援助する行為は行うことはできません。
◎最低限の日常生活に必要のないこと
酒はタバコなど嗜好品の買い出しや来客用の買い物、お歳暮の購入など、日常生活を送るのに特に支障がないとされる行為は行うことができません。
◎時間がかかりすぎること
特別行事の料理(おせち料理など)や引っ越し準備や大きな荷物の移動、庭木の手入れや大がかりな掃除など、日常的な家事の範疇を超える行為は行うことができません。
◎お金や契約等に関わること
・金銭や物品の貸し借り
・寄付や署名を依頼する
・贈与や遺贈を受ける
・宗教、投票などの勧誘やお願い
・保険の勧誘、商品購入への誘導
・買い物代行以外での金銭の預かり
など
◎業務、依頼内容に関わること
・個人的に日用品や食べ物などに利用者に渡す
・手紙や贈り物を送る、受け取る
・業務時間外に利用者宅を訪問する
・業務に不要な写真を撮る、メモをとる
・業務に必要な場合でも、無許可で写真を撮る、メモをとる
・サービス提供中に自分の買い物をする
など
◎個人情報に関わること
・業務上知り得た利用者の個人情報を第三者に話す
・住所など自分の個人情報を伝える
・他の利用者の情報を、利用者に伝える
・利用者に事業所や同僚の情報や悪口を言う
・無断で写真を使用したり、SNS等で情報発信する
など
この他、『身体介護でできること、できないこと』『生活援助でできること、できないこと』『医療行為ではないとされるケア』などを確認しましたが、ここでは割愛させていただきます。
今回の研修ではついやってしまいがちなことが少なからずあり、各員とも真剣に再確認していました。
実際の現場では「これはどうなのだろう?」「どうすればいいのか?」と対応に困る事案も多くあります。わからない時や、迷った時には事業所長などに必ず確認をとることをこれからも徹底していきます。